通信#170 第120回「仏教と心理学等の接点を追求する勉強会」3月26日

通信#170 第120回「仏教と心理学等の接点を追求する勉強会」3月26日

会員の皆様  (事務局の手落ちでこの案内状の配信が遅れましたことをお詫び致しま
す。学会事務局)

 「あの日」がまた近づいてまいりました。

 自然災害が多い日本では、多くの人がそれぞれの「あの日」の記憶を持ち続けてい
ます。

 ある出来事はその後の人生に大きな影響を与え、そこから新たなスタートを始める
人も少なくありません。

 出来事をどのようにとらえどのようにその後の人生に生かしていくことが出来るか
はなかなかむずかしいことでしょうが、人とひととのつながりはそんなときにも最大
の資源になるように思います。

 勉強会は120回目を迎え、これまで多くの人とひととを結び付けてまいりました。
 勉強会を通じて新しいつながりを得た方も多いのではないかと思います。
 これからも勉強会をよろしくお願い致します。

 さて、3月の勉強会は武蔵野大学大学院修士課程に在籍されている渡辺昇さんにお願
い致しました。

 多くの皆様のご参加をお待ちしております。

(4月の勉強会は第三土曜日の予定です)

石橋清人(せばな)

※勉強会終了後、食事会を予定しております。
  ご都合のよろしい方は、ぜひご参加ください。

※勉強会発表者の募集について
  本メールの最後に詳細を記載いたしましたので、ご参照ください。

第120回「仏教と心理学等の接点を追求する勉強会」
テーマ : 「現代人はスピリチュアティをいかに受容するか」
発表者 : 渡辺 昇さん

プロフィール:武蔵野大学大学院 人間学研究科人間学専攻 修士課程
         日本大学文理学部哲学科卒
         卒業論文「ウィトゲンシュタイン「哲学論考」について」

発表概要 :
>>
>>  現代社会は科学的唯物論、価値相対主義の浸透によってスピリチュアリティ=「人知を超越した大
>> いなる存在」への畏敬の念が薄れている時代といえる。
>>
>>  日本においては特に1968~72年生まれの、いわゆる「団塊ジュニア」と呼ばれる世代が精神形成を
>> 行われた80年代(ポストモダンの時代)を境界として、それ以前の世代とは価値観、世界観が大きく異
>> なっていると指摘する。
>>
>>  リオタールは現代を「大きな物語の終焉」と言った。今や万人の中に息づいていた、宗教やイデオ
>> ロギーは意味を失い、「生きる意味」を喪失している。こうしたこれからの世代に対してスピリチュ
>> アリティ、とくに「仏教」という「物語」をどのように提供するべきかを、皆様と討論したい。
>>
>>  また論者はプラグマティズム「道具実用主義、実用主義」としての仏教を模索しており、飯田史彦
>> の「生きがい論」などを援用して私論を展開したい。

発表者からのメッセージ:
>>
>>  大学を卒業して20年、全く学問の世界とは無縁の生活を送ってきましたが、仏教や哲学への思いを
>> 絶ちきれず、大学院に籍を置かせて頂いております。
>>
>>  基本的な論文執筆の方法や資料の収集なども満足にできていない愚物でございますが、発表という
>> より議論の叩き台として愚見を述べさせて頂きます。何分お手柔らかに。

日 時:3月26日(土) : 4時~6時(当日3時30分から入室できます)
場 所 : 武蔵野大学・武蔵野キャンパス 6号館5階 仏教文化研究所
     東京都西東京市新町1-1-20
      連絡電話番号:042-468-3145

参加費:無料(申し込み不要)
連絡先:[email protected]
(学会本部。質問等はこちらに、当日3:30PMまでにお願いします。)

※ 勉強会発表者募集次第

 以下は、基本的な発表の次第です。
 発表は4時から1時間程度で、その後1時間で参加者の小グループごとでの意見交換を
していただきます。
 ご発表いただける方には、具体的にご相談させていただきます。
 発表内容その他について疑問などありましたら事務局までお尋ねください。

 勉強会の大まかなテーマは次のとおりです。

 ・心理学(心理療法等を含む)と仏教に関連する発表(心理学・仏教単独でもよい)
 ・上記に関する書籍の紹介など(講読)

  ※ご参考までに文末に過去数回の発表のテーマを紹介させていただきます。
  ご連絡をお待ちしております。

    事務局・石橋清人(せばな)

 連絡は以下のメールアドレスへ
        [email protected]
   又は
        [email protected]

○過去の発表テーマ

 第90回・91回 「アメリカ仏教と心理学の遭遇-現代社会を省みて」
 第92回 「人間の潜在力-個人尊重のアプローチ」
 第93回 唯識思想における自我構造
 第94回 コントロール方略の発達-日米の文化差と老年的超越
 第95回 聲のコスモロジー(農民芸能と宗教 無境界のはざまから)
 第96回 精神科医 マーク・エプスタイン博士の人物と研究等紹介
 第97回・98回・99回 講読 マーク・エプスタイン「ブッダのサイコセラピー」
 第100回 日本における仏教と心理学の協力の歴史と発展―禅心理学を中心に―
 第101回 仏教心理学の指向性orientedについて
       ―ダンマセラピーの理論と技法の視点から―
 第102回 禅の基礎
 第103回 初期仏教(原始経典)入門
 第104回 依存症の治療におけるマインドフルネス瞑想の導入
       -仏教的ルーツと未来の意味合い-
 第105回 中年期にある人の自己老後像と関連要因の質的研究
      -積極型と消極型、反面教師型の対比から-
 第106回 心理療法NLP(神経言語プログラミング)と仏教理論の統合化について
 第107回 REBTと仏教の類似と差異: デモンストレーションによる体験的理解の試

 第108回 自己が自己を知るということ-仏教心理学の一大テーマ
 第109回 仏教と現代アメリカにおける精神療法:その少なからぬ影響力
 第110回 QOLを高める全人的視点と仏教・看護
 第111回 ティク・ナット・ハン師の軌跡-マインドフルネスとインタービーイング
の教え
 第112回 アメリカにおけるマインドフルネス・ブーム―日本を含む現代社会への影
響とその意義
 第113回 心理療法における瞑想とダンマ 
 第114回 密教の瞑想について 
 第115回 「座る。感じる。」座禅体験
 第116回 あたま(マインド)の呼吸、からだ(ハート)の呼吸
 第117回 心理カウンセリングに用いる仏教教義~摂食障害の事例を通じて
 第118回 購読 藤田一照・「日本のマインドフルネス」へ向かって
 第119回 「高齢者とのかかわりに活かす仏教」-老年的超越と傾聴の事例を通して