会員各位
沈丁花が香しくお彼岸も過ぎ、とうとう寒さもこれまでかと思ったのになかなか
暖かい日が続かない今日この頃です。
4月は新しいことを始める機会も増えることと思いますが、どうぞ勉強会にもお
越しください。
*「勉強会」
4月の勉強会は、土沼雅子(文教大学名誉教授、臨床心理士)
にお願いいたしました。
※「メディテーション・人生講話セッション」
2016年4月からは関東勉強会・研究会が開始される1時間半前に、
「メディテーション・人生講話セッション」が行なわれています。
ここでは、マインドフネス瞑想、 念仏メディテーションなどを参加者と一緒に行ない、
その後、仏教に基づく人生講話も聞いて頂くことになります。
今月からでも、瞑想が初めての方でも大丈夫です。
※5月の勉強会は未定です。
※勉強会発表者の募集について
本メールの最後に詳細を記載いたしましたので、ご参照ください。
第128回「仏教と心理学等の接点を追求する勉強会」
・テーマ:「自己実現・心理療法・自己超越的成長
~人間性心理学と仏教の接点~」
・発表者:土沼雅子(文教大学名誉教授、臨床心理士)
・発表の要旨:人間性心理学では、人間の本性について「生成の過程にある存在」
と考える。マズローやロジャーズは自己実現の傾向を仮定し、人間の基本的な
本性が自由に機能する時には建設的に人格成長の方向に働くと考える。自発性、
自己決定能力、自己主張能力、愛する能力など主体性の確立といわれる健康な
心性の発達である。
しかしこの発達段階において不安、葛藤、影の問題など、
成長が滞っている場合や未解決な問題を抱えている場合などは心理的な課題が
あるということであり、心理療法が有効となる。心理療法は信頼関係を基盤として
自己をみつめ、内的成長を手助けする。
しかし、主体性(自我)の確立という成長とは別にもう一つのタイプの自己を超える成
長が存在し、それは自己超越的成長である。この成長は仏教の目標である無我や悟りにつながるも
のである。
今回は人格の成長と阻害された成長を回復する心理療法の一端を紹介しつつ、
人間のパーソナリティの成長ということについて参加者のみなさまと考えてみたい。
【学歴・略歴】文教大学名誉教授、臨床心理士
臨床歴は精神病院、精神科クリニック、スクールカウンセラー、学生相談など
子どもから大人まで45年。7年前に曹洞宗にて在家得度し、
釈迦牟尼仏の82代目仏弟子となる。現在はこころの相談室を主宰し、心理療法、
ワークショップ、SVなど行っている。著書に「人間性の深層」(創元社)
「カウンセラーのためのアサーション」(金子書房)
「自分らしい感情表現」(日本精神技術研究所)
「つらい気持ちをため込まない50の方法」(すばる舎)
「ドリーム・ダイアリー」(金剛出版)その他。
目下の趣味は散歩、園芸、ステンドグラス。
「メディテーション・人生講話セッション」
日 時:4月15日(土)PM2:30から3:30
場 所:勉強会と同じ(武蔵野大学武蔵野キャンパス6号館5階)
担当者:今回はケネス先生不在のため参加者
第127回「仏教と心理学の接点を追求する勉強会」
日 時:4月15日(土)、PM4:00から6:00
場 所:武蔵野大学・武蔵野キャンパス 6号館5階 仏教文化研究所
東京都西東京市新町1ー1ー20
連絡電話番号:042ー468ー3145
どちらも参加費:無料(申し込み不要)
連絡先:[email protected]
(学会本部。質問等はこちらに、当日3:30PMまでにお願いします。)
※ 勉強会発表者募集次第
以下は、基本的な発表の次第です。
発表は4時から1時間程度で、その後1時間で参加者の小グループごとでの意
見交換をしていただきます。
ご発表いただける方には、具体的にご相談させていただきます。
発表内容その他について疑問などありましたら事務局までお尋ねください。
勉強会の大まかなテーマは次のとおりです。
・心理学(心理療法等を含む)と仏教に関連する発表(心理学・仏教単独でもよ
い)
・上記に関する書籍の紹介など(講読)
※ご参考までに文末に過去数回の発表のテーマを紹介させていただきます。
連絡をお待ちしております。
連絡は以下のメールアドレスへ
[email protected]
又は
[email protected]まで。
○過去の発表テーマ
第94回 コントロール方略の発達~日米の文化差と老年的超越
第95回 聲のコスモロジー(農民芸能と宗教 無境界のはざまから)
第96回 精神科医 マーク・エプスタイン博士の人物と研究等紹介
第97回・98回・99回 講読 マーク・エプスタイン「ブッダのサイコセラピー」
第100回 日本における仏教と心理学の協力の歴史と発展~禅心理学を中心に
第101回 仏教心理学の指向性orientedについて~ダンマセラピーの理論と技法の視点から~
第102回 禅の基礎
第103回 初期仏教(原始経典)入門
第104回 依存症の治療におけるマインドフルネス瞑想の導入~仏教的ルーツと未来の意味合い~
第105回 中年期にある人の自己老後像と関連要因の質的研究~積極型と消極型、反面教師型の対比から~
第106回 心理療法NLP(神経言語プログラミング)と仏教理論の統合化について
第107回 REBTと仏教の類似と差異: デモンストレーションによる体験的理解の試み
第108回 自己が自己を知るということ?仏教心理学の一大テーマ
第109回 仏教と現代アメリカにおける精神療法:その少なからぬ影響力
第110回 QOLを高める全人的視点と仏教・看護
第111回 ティク・ナット・ハン師の軌跡~マインドフルネスとインタービーイングの教え
第112回 アメリカにおけるマインドフルネス・ブーム~日本を含む現代社会への影響とその意義
第113回 心理療法における瞑想とダンマ
第114回 密教の瞑想について
第115回 「座る。感じる。」座禅体験
第116回 あたま(マインド)の呼吸、からだ(ハート)の呼吸
第117回 心理カウンセリングに用いる仏教教義?摂食障害の事例を通じて
第118回 購読 藤田一照・「日本のマインドフルネス」へ向かって
第119回 高齢者とのかかわりに活かす仏教?老年的超越と傾聴の事例を通して
第120回 現代人はスピリチュアティをいかに受容するか」
第121回 死別にともなう僧侶の悲嘆と成長に関する質的研究ー解釈学的現象的分析(IPA)を用いてー
第122回 「悲喜交流」
第123回「無我の新しい解釈」
第124回「仏教という心理療法、そのアセスメントと心理臨床について」
第125回「説得の心理学」
第126回「總持寺における臨床宗教師育成事業~基礎的なコミュニケーション能力を養う~」
第127回「マインドフルネスとスピリチュアルケア―1人称的実践は2人称的実践とどうつながるのか― 」