通信#125 (3月15日 関東勉強会 Dr.Mullen スコットランド)

通信#125 (3月15日 関東勉強会 Dr.Mullen スコットランド)

ようやく庭の雪が消えました。

 雪の下に埋もれていたチューリップが、いよいよ芽を大きくふくらませて、今月半ばにはきっときれいな花を咲かせてくれることでしょう。

 前回の勉強会は、なかなか聴く機会のない初期仏教のお話しで、大変好評でした。 

 第104回勉強会は、イギリスから来日されるKenneth Mullen先生に「依存症の治療におけるマインドフルネス瞑想の導入 - 仏教的ルーツと未来の意味合い」と題してご講演いただきます。

 英語でのご講演で、通訳はKenneth Tanaka先生にご担当いただきます。

 海外の研究者のお話が聞ける貴重な機会です。

 お時間がありましたら是非ご参加ください。

せばな・石橋清人

勉強会終了後、食事会を予定しております。

 ご都合のよろしい方はご参加ください。

勉強会発表者の募集について

  本メールの最後に詳細を記載いたしましたので、ご参照ください。

第104回仏教と心理学等の接点を追求する勉強会

テーマ:「依存症の治療におけるマインドフルネス瞑想の導入-仏教的ルーツと未来の意味合い」(The Use of Mindfulness in the Treatment of the Addictions: Buddhist Roots and Future Implications)

講演者:Kenneth Mullen, Ph.D. (ケネス・マレン、博士)

    スコットランド、グラスゴー大学、メンタルヘルス学問部課所属

通 訳:Kenneth Tanaka先生(武蔵野大学)

日 時:3月15日(土): 4時~6時(当日330分から入室できます)

場 所:武蔵野大学仏教文化研究所6号館5階

連絡電話番号:042-468-3145

参加費:無料

連絡先:[email protected]

 (学会本部。質問等はこちらに、当日3:30PMまでにお願いします。)

講演要旨:最近、依存症に悩む人々の治療にマインドフルネス瞑想が導入されている。

 二部で構成されるこの研究発表では、このマインドフルネスの導入と仏教学の接点の有り方を検討することにする。

 第一部では、先ず、鬱と依存症の治療におけるマインドフルネスの導入の効果に関する先行研究を要約する。

 その後、最近の私の研究成果について報告することにする。

 この研究とは、「マインドフルネスに基づく再発防止セラピー」と名付けられ、「スコットランド人アルコール依存症治療部課」での二つのグループを対象としたものである。

 第二部では、マンドフルネスの仏教ルーツとこの本来の精神的実践が、どのように仏教の環境から心理療法のさまざまな方法へと応用されているかというプロセスに焦点を当てる。

 最後には、マインドフルネス瞑想の世俗的、精神的、及び宗教的な領域での位置づけとその状況に関する議論を考察する。

 一部と二部の最後には、質疑応答を通して議論を深める機会を設けることにします。

(原文)

Title: The Use of Mindfulness in the Treatment of the Addictions: Buddhist Roots and Future Implications

Seminar Abstract: This seminar will consist of two parts and explores the interface between the field of Buddhist studies and recent work on the use of mindfulness techniques in the treatment of people with addictive problems.

In part one I will briefly summarise the literature of the efficacy of mindfulness first its use in the treatment of depression and then more recent work covering the use of mindfulness in the addictions. I will then move on to present findings from my recent research work on the effects of Mindfulness Based Relapse Prevention Therapy on two groups of people in a Scottish Alcohol Treatment Unit.

In part two I will focus on the Buddhist roots of mindfulness and the process by which these spiritual practices have been adapted and transposed from their original Buddhist context and applied in various forms of psychological therapy. I will conclude by considering the current situation and debate about the place of mindfulness in the secular, spiritual and the religious realms.

At the end of each section there will be an opportunity to explore these ideas via questions and discussion.

 勉強会発表者募集次第

 以下は、基本的な発表の次第です。

 発表は4時から1時間程度で、その後1時間で参加者の小グループごとでの意見交換をしていただきます。

 ご発表いただける方には具体的にご相談させていただきます。

 発表内容その他について疑問などありましたら事務局までお尋ねください。

 勉強会の大まかなテーマは次のとおりです。

 ・心理学(心理療法等を含む)と仏教に関連する発表(心理学・仏教単独でもよい)

 ・上記に関する本の紹介など(講読)

  ご参考までに文末に過去数回の発表のテーマを紹介させていただきます。

  ご連絡をお待ちしております。

 せばな・石橋清人(事務局)

 連絡は以下のメールアドレスへ

        [email protected]

   又は

        [email protected]

過去の発表テーマ

 第90回・91回 「アメリカ仏教と心理学の遭遇-現代社会を省みて」

 第92回 「人間の潜在力-個人尊重のアプローチ」

 第93回 唯識思想における自我構造

 第94回 コントロール方略の発達-日米の文化差と老年的超越

 第95回 聲のコスモロジー(農民芸能と宗教 無境界のはざまから)

 第96回 精神科医 マーク・エプスタイン博士の人物と研究等紹介

 第97回・98回・99回 講読 マーク・エプスタイン「ブッダのサイコセラピー」

 第100回 日本における仏教と心理学の協力の歴史と発展禅心理学を中心に

 第101回 仏教心理学の指向性orientedについてダンマセラピーの理論と技法の視点から

 第102回 禅の基礎

 第103回 初期仏教(原始経典)入門

(その他のテーマ)

精神保健福祉士のしごとーソーシャルワークの視点からー

自己理解から他者理解へ ~性格タイプの理解~

(購読)フロイトを読む

フォーカシングって何(ワークショップの試み)

(購読)安藤治著「心理療法としての仏教」